「おまえに勝てるまで、俺は課金をやめない」


(今回の内容は、読める人が限られるかもです)


兄:

「この新しいアプリゲー、結構面白いなー」


私:

「面白いですねぇ。どう見ても某カードゲームですが」


兄:

「うむ。早くも課金するか考えている。そっちは無課金か?」


私:

「課金したら負けだと思っていますので。最初にもらえるパックで適当にデッキを組んでみました」


兄:

「ヒーローなに? ネクロ?」


私:

「たぶん、ミッドレンジ系のネクロですね。お兄様は?」


兄:

「ドラゴンウォリアー。最初の引きでレジェ一枚あたったのだ。勝負しろい」


私:

「わかりましたわ」



~5戦後~


兄:

「……なぁ、おまえのそのデッキ、強すぎない? ズーウォーロックかよ」


私:

「似てますよね。場を制圧してからの、相手のフェイスを一気にボッコボコにする快感がたまりませんわ」


兄:

「ちょい待ってろ。とりあえず5千円課金するわ」


私:

「妹に負けたから課金するとか、大人気なくないですか?」


兄:

「黙れ。このままでは月末レジェンドプレイヤーたる、俺の気が収まらん」



~15分後~


兄:

「エルフでデッキを組んでみた。覚悟しろ」


私:

「ドラゴンは?」


兄:

「……新しく使えそうなカードが一枚も引けなかったのだ。いくぞぉ!」



~5戦後~


兄:

「おいふざけんなよ! ネクロ隙なさすぎだろ!? 倒しても倒しても、スケルトン召還してんじゃねぇ!! あとリッチ進化すんのやめろ! 強い!!」


私:

「マジギレしないでください」


兄:

「ちょっと待ってろッ! さらに1万円課金して、もう完膚なきまでに見せつけてやるからよ!! 大人の力って奴をなァ!!」


私:

「お兄様」


兄:

「なんだよっ」


私:

「ここからは一戦ごとに、私が勝ったら100円くださいね」


兄:

「……今日の課金は、この程度にしといてやるか……」

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