ハートキャッチ♪シュブ=ニグラス(ちゃん)

そよ

ハートキャッチ♪ シュブちゃん

PL用導入メモ&予言

導入という名の寸劇あるいは宇宙的日常

 それはなんかクトゥルー神群が潜んでいそうな異次元……ではなくただアパートの一室での事でした。

 そこに住んでいるのは近くの短大に通う塚御鳥つかみどりゆうほ、彼氏なし19歳アマデウス。

 そしてその母、シュブ=ニグラス 多夫?歳クトゥルフ神群の1柱である。


 特に事件も無く平穏な日常――部屋のテレビを見ながらシュブ=ニグラスがくつろいでいます。

 母と娘は他愛ない会話をしていましたが、テレビに映ったあるモノを指差し、シュブニグラスが言いました。


シュブ「妾はアレが欲しいのじゃ」


 それは、ゲームセンターのUFOキャッチャークレーンゲーム

 宇宙的なそれが掴み上げていたのは「黒の子山羊」のぬいぐるみでした。(怖くない普通に可愛い山羊のぬいぐるみ想定)


ゆうほ「お母様……あんなものが欲しいんですか?」

シュブ「あの可愛さが分からぬとは、お前もまだまだじゃの」

ゆうほ「はぁ……」

シュブ「まず、子を成してみよ。さすれば、あの可愛さも分かるじゃろう」

ゆうほ「いや、それは無いかと」

シュブ「む、母に逆らうのか?」

ゆうほ「イエ! イエ! お母様! 逆らう気はありませんが、ですってば……あんな取れるか分からないゲームなんてやりません」

シュブ「む~」

ゆうほ「あぁ言うのはデート中のカップルが「あれ可愛い~」 「じゃぁ、俺とってやるよ」とかやって楽しむようなものです」

 ため息混じりに急須を取り出そうと、ゆうほは戸棚を開きます。たしかおせんべいもあったはず……。


?「ふふふ話は聞かせてもらった!」

 戸棚の小さい扉をあけた隙間には眼鏡を掛けた男が居ました。

 ゆうほはそっと扉を閉めます。

??「つまり、ボクの出番ということだね」

 頬をなでるふわっとした風とともにベランダの手すりに黄色い衣の男が座っていました。

 ゆうほはカーテンを閉めます。


ヨグ&ハスター「様子を見に来たよマイハニー!(我妻よ)!」

ゆうほ「ぎゃー!」

 とシュブ=ニグラスの元へと駆け寄ったのはヨグ=ソトースとハスター。どちらもクトゥルフ神群の男神である。


 ゆうほはちょっと正気度SAN値が下がった。



ゆうほ「まったくクトゥルフ神群の2柱様が人間界のゲームセンターに行くとか勘弁してくださいよ」

ヨグ&ハスター「大丈夫だ。アマデウスに頼むから!」

ゆうほ「そんな事にアマデウスを使わないでくださいっ!」

 ちゃぶ台にせんべいと人数分の湯飲みを置き終えるとゆうほはムスッとしながら正座します。

 神の子たるアマデウスだがそんな使いぱっしりはたまらないでしょう?

 

シュブ「じゃが、あのゲームセンターとやら。絶界になっておるぞ?」

ゆうほ「……は?」

 何事もないかのようにシュブ=ニグラスはせんべいをかじっています。


神様ズ「さぁ、私(ボク)の神子よ。絶界に挑め! そしてシュブ=ニグラスにいいところを見せるのだ!」


 こうしてゆうほとヨグ=ソートスとハスターのアマデウスたちは絶界へと挑むのでした。

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