01章 幼女時代『生まれたての天使編』

この世界に、ようこそ

 僕は、気づき目を開ける……。

 高く天井がない場所へと目がいく。

 不思議と何故か全身に力が入らない……。ゆっくりと目だけが動いている。

 もしかしたらあのまま車にはねられて身動きがとれない状態になったのかな? と想像していると、耳に優しい声が聴こえてきた。


「マリアンローズが目を開けたよ?」

「おかあさまぁぁ――」


 そんな声がゆっくりと僕の耳に届いた。

 綺麗な声が建物内に響き渡り、声の持ち主が、遠ざかっていった。

 それから少し時間が過ぎた頃に、ゆっくりと僕に近づく足音が聞えてくる。


「おはよぉぉ――」と声が聴こえてきた方に、目で追うと、満面の笑顔をする。綺麗な女の子が、そこにいる。


「マリアンローズ?」


 一瞬少女と目があう……。

 目の色が、外国人のような水色をしており、とても綺麗な黄金な髪……、それからゆっくりと頭の方に目が行くと、何故か普通にありえない物がそこに生えている。

 何と!! 二つの耳が、ピクピクと動いているではないか。


 そういえばどこかで見た事ある耳だな……。あ……狐の耳だぁぁぁ。

 少女は、僕の事をじっと見つめているのが分かるが、僕から見える少女は、凄く可愛く見えた。それは、笑顔で見ている顔が凄く眩しく見えたからだ。


 その少女を見ていると何故か心がポカポカして、温かい感じが肌に伝わってくる。

 すると少女と見つめあっていると何処からか声が聴こえてくる。


「ウィンモカ大声だして……どうしたんだ。それに、もう少し声のトーンを下げても我々種族は聞こえるぞ」


 渋めで、ダンディーな声と顔が少女の後ろからゆっくりと見える。

 段々と近づいてくると凄くワイルドで、凛々しくとても紳士てきな男が来る。

 そして何故か知らないが、僕の顔を見て凄く良い笑顔で覗き込み話しかけてくる。


「マリアンローズ起きていたんだな?」


 僕から見て少女の反対の位置に囲むように近づいて声をかけてくる。

 この状況で、僕は、混乱をしている。なぜかって、それは、あまりにも知らない人達が二人もきて覗き込まれてさらに、知らない名前を呼ばれているのだから不思議な気持ちになってしまう。

 それから数分が経った頃に、また少女の後ろの方から足跡が聴こえてくる。


「ウィンとユウトなにマリアンローズの周りで何騒いでいるの?」

「お母様それは違うよ……」

 少女は、お母様と呼んだ方に行って、そんな言葉を言う。

「騒いでないよ、マリアンローズとお話していただけなの! お父様が来たら何故か凄く驚いていたけどね……(溜息を着くように話す)」


「おい、ウィン俺を売るきか……」

「そうなんだ。ユウトが悪さしてるのねなら? ユウト後でゆっくりだね(声が段々と冷たくなっていく)」

「勘弁してくれ……その後でが怖いだ(泣き崩れるような声で話す)」と言い終わる前に……。

「はい、ユウト五月蠅いからだまってて、静かにしなさい」


 さっきとちがって、声が透きとおるような声に変わる。

 近づいて来ると足元の方に来る。そして、ゆっくりと目が合った。

 そこには、とても綺麗なお姉さんがいる事がわかった。

 それにしては、とてもグラマーで綺麗な印象する。

 それでも目が行ってしまうのが、なぜか三人ともある狐耳だ。僕を見つめている間も何回かピクピク動いているのが見える。


「マリアンローズ起きたのね? おしめかしら……それともご飯かしら?」

 そんな綺麗な人が、だんだんとちかづいてきて、てをのばしてきた。僕をつつみこむように、ゆっくりと背中に手があたる。なんというか、嫌な感じがするが、されるがまま動かされる。


「どっちも違うみたいね」


 その綺麗な人は、ゆっくりと僕を抱きかかかえた。それもいともたやすくもちあげられて、内心びっくりしている。

 だってそれは、僕が成人男性だったはずなのに、こんなにも簡単に軽々とだっこされたのだから……。すると気づく、見ていた場所が思ったよりも凄い高い場所にいる。


 あれ、なにこれと僕は、不思議な気持ちで、だっこされていると? ちょうど抱っこされるいちに、なぜか、大きな鏡がある。

 そして、そこに映る綺麗な人に、抱えられている小さな少女いる。僕が目を閉じると、鏡の小さな少女も同じように目を閉じる。

 あれ、おかしいぞと考えて出来る限りの行動をする。

 もう一度目をぱちぱちと動かすと今度は、目と耳が動いているのが見えた。

 もしかしてと考えていると? 先ほどの少女が鏡に一緒に映り……。


「マリアンローズどうしたの?」と言われて、やっと状況がわかった。


そして分かった事は、この小さな少女が僕で、あって……。生まれ変わった事がやっと理解する。考えられる事は、これが転生と言う事だけが良く解ったのだった。

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