ミドルフェイズ

その六 駒!


 追い詰められた咲耶は社の中で瓢箪をあけた。

 酷く喉が渇いていて、水が入っていないことなど忘れていたのだ。

 栓を抜いた瓢箪から溢れたのは光だった。

 そして、中か金の髪の女性が飛び出した!?


GM:マスターシーン兼ソフィアのシーン。咲耶のあのシーンの続きです。瓢箪からはなんと、ソフィアが出てきます。

ソフィア:え? 瓢箪から?

GM:そう、まさに瓢箪から駒! これが言いたかった!(一同笑)

源八:へぇ、なるほどね。あれ、瓢箪くれたのって誰だっけ?

GM:途中で助けた旅のだね。まぁ、あれだ。ソフィアは瓢箪から馬に乗った状態で出てくる。

ソフィア:えっと、どういう状況で出てきてもいいんですか? 

GM:そそそー。

ソフィア:でも、馬には乗っていると。

GM:んー、移動が楽になるかなってだけだから乗って無くてもいいよ。

ソフィア:分かりました(笑)。

源八:おっと、サービスシーン枠が来たぞ? 着替え中に召喚されるとかな(一同笑)。

夜暁:そのあと困るだろ。装備なきゃ。

カヤツ:あ、そっか。装備してないと駄目だ。

GM:それはそれで面白いんだが。

夜暁:装備を脱ぐ所とかなら、ワンチャン……。

カヤツ:ワンチャンって! ちょっと!

源八:てっきり、挿絵シーンかと*。

ソフィア:えっと、んじゃどうしようか……えっと、ここに「らぁめん」を持っています。


 急な事に、金色の髪の女は手にした器を取り落とす。

「あぁーっ、あたしのらぁめんサブロウ*が!」

 汁と具財が床に落ち、女は怒りと供に振り返ると、咲耶に詰め寄った。


一同:…………。

ソフィア:ん?

源八:(生暖かい目で)今ねぇ。PC1ヒロインからPC5まで転げ落ちた*(一同笑)。

凪乃:ラーメンの汁が掛かればまだ! 脱ぐシーンが!

カヤツ:そうそう、ワンチャン!

ソフィア:いや、掛かりませんよ。

凪乃: orz*

カヤツ:うなさーん!(笑)

夜暁:くっ、なぜ被らなかったのだ。なぜ!

GM:なんだこの会話(笑)。


 おかしなテンションでなぜか、ここでソフィアを脱がして、サービスシーンに出来ないかと語り合う一同。


GM:咲耶は出てきたソフィアに驚いています。まだ、状況が飲み込めてないが……「あの、大丈夫ですか?」

ソフィア:大丈夫じゃなーいっ! あたしのらぁめんが! これ、どれだけしたと、これ!(一同爆笑)

GM:怒られた(笑)。 咲耶は「す、すみません」と恐縮しつつも頭を下げる。

源八:あれ? こいつ(ソフィア)を倒すシナリオだっけ?

カヤツ:あぁ、そういう(流れに)?

GM:いやいや。

源八:これ、仲良く出来そうなの*桐生くらいじゃねぇか。

カヤツ:そんなことないよー。

GM:咲耶は頭を下げて「今、私は国を追われた身、そのらぁめんなる物*を弁償することも叶いません」(一同笑)

源八:ここで四●貴音ボイス。

GM:「今、あるのはこの身だけ!」

カヤツ:ちょ、何言ってるのお姉様!?

GM:「もし、この場より生き延びることができましたら、私に叶えられることなら何でもいたしましょう」

ソフィア:えっと、何? 身体ってそういうニュアンスも含んでるの?

GM:いや、たぶん天然だと思う。

ソフィア:天然かっ!*

源八:というか、お前ら話進めろや(笑)。

ソフィア:あぁ、大丈夫。進めるよ! 「で、どうなってんの?」と聞く。

GM:良く分からないけど、咲耶は三つ指立てて頭を下げてるよ。

源八:あー、そういうタイプかぁ。

ソフィア:えっ? 土下座?

GM:そうだね。

ソフィア:「ちょっ、顔上げてよ! あと自分の身体をだなんて、年頃の娘がいうんじゃないっ。ん、とりあえず。ラーメンは置いておこう。それで、今一体どうなってんの?」*

GM:咲耶は「?」と、首をかしげます。

ソフィア:「……なんで、あたしここにいるのよ?」

GM:「それが、私にもさっぱり……」

ソフィア:「分かんないのかよっ!」

GM:「はい、それが……旅の女性から頂いた瓢箪をあけた途端に、あなた様が」

ソフィア:「なんだよそれぇ!」

GM:「ところで、あなたは一体何者なのでしょうか。その金色の髪……」という事で、ソフィアは気がつきますよ。咲耶の服が、どうも見慣れない服装だなと。

ソフィア:あぁ、もしかして異世界? という事に気がつくんですね。じゃぁ、私は西方のカナンからやってきたんだけど……。

GM:咲耶は首を傾げるばかりでしたが、西方という言葉に「まさか、あなたが伝承にあった異邦の騎士さま? その金の髪と見慣れぬいでたち」と言います。

ソフィア:伝承?

GM: 「百年ほど前に、この国に天魔王を名乗る邪悪が現われた時、〝異邦の騎士〟という金の髪の侍が現われて、この国を救ってくださったのです」という伝承があるのね。

ソフィア:とりあえず、私はそんな大層なものじゃ……ないっ!

夜暁:ノー!

GM:。咲耶はそれを聞くとしょんぼりします。

カヤツ:ねぇさま可愛いな*

ソフィア:あたしは騎士なんて大層なもんじゃないけど傭兵だ。雇うなら、役には立つかもしれないね……ただし、コレな!


 そう言うと、ソフィアは親指と人差し指で輪を作る。所謂、銭くれのジェスチャー*である。


GM:「えぇ。分かりました!」 と良く分からないけどニコリとしますが……。

源八:信心深いとか思ってるんじゃないか。

夜暁:あぁ、御仏のポーズね。

ソフィア:伝わってねぇー*(一同笑)。

GM:まぁ、そんな事してると、お堂の周りに馬の嘶きや、男達の声がします。


「咲耶姫、どうか我々と供におもどりください。益荒男様も姫のお命までは取らぬと約束してくださいました。さぁ!」

 男たちの声に咲耶はソフィアの背に隠れた。

「裾を掴んでるって事は、あたしを雇ってくれるって事でいいのよね?」

 ソフィアは不敵に笑う。

「はい、私は捕まるわけには参りません。妹を助けるまでは」

「おーけい、じゃぁ、前金主義ってわけじゃないけど……」

「分かりました。では、コレを……」

 咲耶は頭に挿した簪を取ると、ソフィアへ手渡す。

「十分! とにかくまずは……逃げるわよっ!」*

 ソフィアはお堂の床を抜くと、咲耶の手を引き山中へと走り出りだした。


「くっ、逃げられたか。追え! 草の根分けても見つけ出すのだ!」

 男達の怒号は余所に、咲耶の心は軽かった。

「あんた名前は?」 

「わたくしは……咲耶です」

「そう……あたしはソフィア。ソフィア・アードバイト」


 ソフィアという新風が桜花の国に吹き始めた瞬間であった。




====

■GMのツッコミ


*らぁめんサブロウ

 それは銀の女王も愛した異国の食べ物である。なお、パレット卓にそのネタがあるとの事。

 てか二郎か。


*転げ落ちた

 が、皆もご存知の通り、私は案外好きなのである。この手の残念美人は(笑)。


*orz

 この時のうなさんの悲しそうな目と言ったら!(爆笑)

 しかし、サービスカットを妄想するのは絵師だけでなく卓ゲ者の性でしょう?


*仲良く

 ソフィア→キレヒロイン?

 カヤツ→尊大ロリ?

 夜暁→腹黒糸目?

 源八の明日はどっちだ!


*らぁめんなる物

 まさかこの台詞を言う日が来るとは……笑う。


*天然かっ!

 この時の突っ込みの間は素晴らしかった。まさに阿吽の呼吸である。 ……である?


*ねぇさま可愛いな

 姉萌えですか? 妹ちゃん!

 がGMもここまで天然が進行するとは思って居なかった!


*ジェスチャー

 これ、お国変わると大変な事になりますので注意。


*伝わってねぇー

 大体、世の中伝わってなくても、なんとなく回っている事の方が多いのである。


*逃げるわよ!

 この逃げるまでに、色々と判定とか、チェックとかしたけどまぁ割愛。

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