お祭り騒ぎの馬鹿騒ぎ (2016/04/02)

 近所では桜が満開になり春爛漫のうららかな日でしたが、わてくしめの脳内は鉛の弾丸が飛び交う猛吹雪の戦場でした。

 一言で言えば年で一番の繁忙期です。

 おまけにさ、このさ、年度初めのさ、クッソ忙しい時にさ、何もかも全てが間違った書類をエレガントに提出されたとあっては、人間カリカリもします。


 そんな四月一日、そこここでエイプリルフールの面白いネタが飛び交う中、システムは重くて作業が進まないわ書類はパーン☆ってしてるわ銀行では軽く二時間待たされるわで、白目剥いて無為な時間を過ごしながら、わてくしめは若干のヘイトを溜め込んでいたんですけど。


 銀行で待ってる時、バケツいっぱいの小銭を持ってお爺ちゃんがお金を振り込みにやって来たのを見た時には、もうメーター振り切って面白かったです。


 よりによって今日この日にやるか。

 この銀行に何か恨みでもあるのか。


「本当にこの金額入ってますか!?」

「数えましたか!?」


 って銀行員さんに何度も念を押されて力強く頷いていたけど、しばらくして呼ばれて「1080円多いですが如何いたしますか」って聞かれてた。


 無事に新年度初日を終えた社会人の皆様と、あの銀行員さんに敬礼。




 ところで先程も触れましたように本日はエイプリルフールでしたが、皆様は如何お過ごしになられたでしょう。カクヨムでもネタをやった方などがいらっしゃったんでしょうか。私はお爺ちゃんの動向をガン見するのに忙しくて確認していません。


 毎年毎年の各種方面での悪ふざけは、いつも大いに笑わせてもらう一方で、その力のいれっぷりに感動すら覚えます。労力を顧みずに全力で馬鹿をやらかしていくスタイル、大好きです。

 とはいえ自分はここ数年、エイプリルフールはスルーしています。一回自分のホームページにて、小説のキャラによるサイト乗っ取りみたいなことをやっただけです。以後は、やりたいなあと思っても実現せずという。

 一言二言、呟くくらいならツイッターでもできるんでしょうが、どうせやるからには派手にやらかしたいなあと目論み、結局実現せず、毎年季節が無情に過ぎていきます。計画性がまるでありません。

(なお当人がすっかり忘れているだけで、一言二言何かしらを呟いている可能性はあります。つまり忘れる程度のことしかしていません。)


 エイプリルフールに限りませんが、この手のお祭り騒ぎは傍から見ていてわくわくするものがあります。勿論、好き嫌いはあるでしょうが、私はこういった喧騒が嫌いではありません。

 そして『踊る阿呆に見る阿呆……』という言わずと知れた言葉がありますが、実にその通り。見ているだけよりは踊ったほうが、楽しさは倍増します。

 ただし、踊るのは疲れます。見ているだけのほうが圧倒的に楽。エネルギー消費は最小限に楽しむことができます。


 中には疲れるのが面倒だったり気力がなかったりで、見ている側に居ることを好む人もいます。それを悪いとは思いません。実際、自分も昔よりそっち側に回ることが増えたな、と思います。

 だって、疲れるんだもん。



 カクヨムに登録したのも、ある種のお祭り騒ぎの熱に当てられて、という部分が大きいものでした。

 当初は、書いてある作品もあるしせっかくだから載せてみようかなー、くらいの感覚だったのですが、正直アプリまでダウンロードして暇な時間があれば徘徊するようになるとは思わなかった。


 楽しいです。細切れ読書が苦手なのもあり、あまり分量は読めておりませんが、この世界にはいろんな話があって、いろんな考え方がある。

 物語は勿論、エッセイやその他のジャンルに属するありとあらゆるジャンルの文章が、奔流のように溢れかえって流れ込んでくるのが非常に心地良い。


 あちらこちらから聞こえてくる疑念や騒音を傍で聞きながら、それでも踊り続けるのは大変疲れる。

 けれど、その大変さもさることながら、楽しさだって踊らなきゃわからないな、とごく当たり前のことを今更に感じている次第。

 ほんとに、こんな楽しい世界だとは思わなかった。



 別にカクヨム運営をヨイショしてる訳ではありません。

 一連の動きに思うことは色々ありますし、単純な機能についてもどうにかして欲しい部分は沢山あるし、問い合わせの返信は返ってこないし(笑)

 ただ、ここは『場』な訳で。

 これまで出会えなかった素敵な作品たちに、こうして出会わせてくれる場を提供してくれたことには感謝しています。


 だからこそ、派手に跋扈するあれやこれに目を取られて、本来は主目的であるはずの物語たちを見過ごしたり、別方向へ舵を切りきってしまうのは。

 少しばかりもったいないな、と思います。


 銀行の待ち時間にヘイトが溜まっても、多少なりとも小さな幸せや気晴らしになる楽しみを見つけることはできる。満開の桜とか、怪しいお爺ちゃんとか、「何で私も焼き肉誘ってくれなかったんですか!? 肉! 肉!!!」と同僚が同僚に詰め寄られてる光景とか。


 カクヨムにてこれからも踊り続けられるか、見るだけになってしまうのか、それとも輪の中から外れていくのかはまだ分かりません。

 だけれど結果がどうあれ、自分なりに楽しみたいなと、今はただそう思います。




 そして、世間一般でかなりメジャーなところであるお祭り騒ぎことお花見に便乗して、私は土日に苺の餅菓子を買いに行く予定です。


 苺が出まわる数ヶ月だけ販売する、大変美味な和菓子がありまして。

 苺大福、がイメージ的に近いでしょうか。

 選びぬかれた大粒の苺を羽二重餅で包んだ和菓子、『ちごもち』です。


 上品な甘さのお餅を一口かじると、苺の果汁がじわりと口内に広がって大変幸せな気持ちになれます。餅菓子だけどとてもジューシー。

 苺だけでも、お餅だけでもすごく美味しいのに、それをミックスしたせいでコラボレーションのマリアージュが大変なことになっております。

 どうでもいい情報ですが、ただでさえ私は餅菓子が好きで苺が好きなので、餅×苺のこれはその段階で合格なのですが、更に極上×極上のイニフィニティで何してくれてんだ本当にご馳走様ですのもう大フィーバーですよね。何を言っているんだ私は。


 この商品、なかなかお高めですが、一度味を知ってしまったので駄目です。この時期には一度は食べないと気が済みません。

 が。先日テレビに出てしまったらしく(しかも『嵐にしやがれ』なので大変な宣伝効果ですよアンタ)、噂によれば今年は相当駆逐されている模様。お店まで出向いても何の成果も得られませんでした! って食べられなかったらしばらく何も書けないかもしれない。


 そしたら苺大福を狩りに行きます。




 因みに最後まで書いて、本文がですます調になってることに気付いたんだぜ。今更直すの面倒なんだぜ。

 まあいいや気分によって適当で。



(2016/04/02)

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