2-1-6) 捜索

何故か完成していた下書きが消えてて書き途中の状態で金曜日にupされてました...

眠い時に設定したからかな...汗

以後気をつけます。

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感想ありがとうございます。全て読ませていただいてます。モチベーションがガン上がりで最高です!ここでお返事させていただきます。

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春夏様、感想ありがとうございます。デニッシュパンのくだりはちょうどその日のおやつがデニッシュパンだったから思いついたものですw

今後もシリアスな展開よりは、ほのぼの日常系みたいな展開でやっていくつもりですのでお楽しみに!

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秋葉様、感想ありがとうございます。リアルの生活についてもしっかり考えてありますよ〜!後々キーになる出来事もあるのでお楽しみに!

また、冒頭で言っていた戦争に関しても機会があれば別の小説で書くつもりです。今後もよろしくお願いします!

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遭難した俺達は、とりあえずの小屋を建てることにした。外はもう暗い。とりあえず一晩寝て、朝になったら活動しようということになった。


「しっかし遭難するとはねぇ...」


「食料も無限じゃないからな、うだうだしてられないぞ」


そう言いながら、仮の小屋を建て終えた俺達はベッドを設置して寝ることにした。




朝がきた。それにしてはとっても憂鬱な気分だが、うだうだしていられない。

早速作戦会議を開いた。


「適当に歩きまわるだけじゃ無意味だ」


「何か計画をたてましょー」


「そうだ。で、まずは拠点の周りの地形を思い出そう」


「確か...」


北から東へ砂漠が広がる。

南側は山岳。

西側が平原。


「そうだ。で、俺達は今」


「砂漠にいまーす」


「そして、その砂漠が拠点の北から東へと広がっていた砂漠と同じだと仮定する」


「まあ十中八九そうだろうね〜」


「西側に歩いて行って、東に向かって帰った。しかし拠点は見つからず砂漠に出てしまった。途中に山岳を通ったということは...」


「拠点の南側を歩いて来ちゃったんだね〜」


「そういうことだ」


「じゃあ西側に歩いて行きましょ〜!」


「いや待て。迂闊に西に向かって歩いて行くと、また南側や北側に行きかねない。しっかりと真っ直ぐ拠点へ帰るにはどうするべきか...」


「はい先生!」


「なんだ」


「南寄りに歩いて行って、砂漠が終わったら境を北へ歩くのはどうでしょう?」


「......」


「......」


「ナイスアイデアだ!さすがロゼだな」


「いやっふぅ!」


「それじゃあ、後片付けをして出発だ」


「了解であります!」


拠点はそのまま残すことにした。もしかしたらまたここに来るかもしれない。その時またここが使えるかもしれないという判断だ。


荷物を持って俺たちは南西に向かって歩き出した。




道中...


「"Minecraft 遭難 予防"っと」


「そんなの道を忘れない以外にあるのかな〜」


「無いだろうなぁ...っと、"コンパス"なるものがあるらしいぞ!」


コンパス。常に初期リスポーン位置を指し示す道具。これがあればとりあえず初期リスポーン位置までは戻れるらしい。


戻ったら絶対に作っておこうと決心したカイザーだった。




そして、遂に砂漠の終わりが見えた。


「いや〜、意外と遠かったねぇ〜」


「まさかこんなに歩くハメになるとはな」


太陽は既に真上を通りすぎて西側へ傾いていた。急がないともう一泊する羽目になってしまう。


「とりあえず境を北上だぁ」


「西側に山岳が見えてきたらビンゴだ」


「おっけ〜」


「急がないと、また野宿だぞ」


「それは嫌だなぁ...」


野宿はもうゴメンなので急ぐ俺たち。言葉少なく歩き、しばらくすると目標の山岳が見えてきた。

そこからは山岳を少し北側に回りこんでひたすら北上だ。


「やっば、もう日が暮れそうだ」


「まだ拠点は見えないの〜...?」


「松明があればな...っと!?」


そこに、不自然に明るい場所があった。



松明だった。



湧き潰し用に設置しておいた松明が無言で俺たちを照らしていた。


「やった!これをたどれば帰れる!」


「やっと見つかったな...」


「ほんと疲れた〜...」


「この世界は疲労の概念が無いはずだが...」


「精神的に疲れたんだよ〜」


ロゼの気持ちも分からないでもない。フルダイブVRのMinecraftの世界では空腹の概念はあれど疲労の概念はない。どれだけ歩いても走っても山を登っても疲れはしないのだ。しかし精神となるとまた違ってくる。どれだけ疲れなくても、同じような景色が広がる砂漠を歩き通し、いつ終わるかわからない拠点捜索を一日中続けたのだ。精神がヘタってもしかたがないだろう。


「お、見えてきた見えてきた」


「ほんと!?」


「やっと帰ってこれたよ〜」


「う〜〜ん、疲れたぁ...」


「ただいま〜!」


「ただいま〜」


拠点は無事だった。農場もそのままだし家の中にモンスターは居なかった。早速俺たちは農場で収穫した美味しいパンを食べつつアイテム整理にとりかかる。


「とりあえずコンパスは作っておくか」


「もう遭難はゴメンだよ」


「ほんとそうだな」


「今回は大丈夫だったけど食料が足りなかったら体力回復もままならないからね〜」


やっぱりパン美味しいね、と言いながらアイテムを整理していたロゼは、ふと思いついたように話しかけてきた。


「ねえ、カイ兄」


「ん、なんだ?」


「農場さ、今は外に柵で囲んでいるだけだよね?」


「そうだな。とりあえずで作ったものだし」


「それでさ、じゃがいもとかも手に入ったじゃん」


「そうだな、農場を広くしなくちゃだ」


「それでさ、一つ提案なんだけど」


ロゼから提案とは珍しい。俺はロゼに先を促した。




「"農場棟"、作らない?」




「農場棟?」


「そう、農場棟。作物を育てるための建物。4階建ぐらいにしてさ、各階でいろんな食べ物作るの」


「ちゃんと育つのか?」


「明るさを保てば大丈夫みたい」


「そうか、じゃあ材料集めてやりますか!」


「やったー!」


農場は大きい方がいい。今回の旅で種類も増えたことだし、拠点だけしか建物がなくて寂しかったからちょうどいいだろう。


作りますか!農場棟!

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