第2話 なぜ裏技の多用が面白いを遠ざけるか?

 カクヨムオープンから一週間、皆さん如何お過ごしでしょうか。


 さて、1話の最後で『裏技的なものはあまり推奨したくありません。本当の面白いが遠ざかってしまうと思う』と述べさせて頂きました。この理由について簡単に説明させて頂きたいと思います。


 カクヨムで作品が注目を浴びる要素として、明日から実装される『ランキング』というシステムがあります。このランキングがどういう形式で運用され、何位までがランクインするのかという事は現時点では分かっておりません。(追記 3/8に公開されました)


 ですが、現時点でかなりの確度で予想できる事もあります。それは『限られた数の作品』しかランキングに表示されないという事です。


 さてはて、限られた数しかランキングに表示されないのに、裏技ばかりを多用した作品がランキングの上位に入る……つまり『限られた席』を奪ってしまうと何が起こるでしょうか? それはずばり『誰かがその席に座れなくなる』という事が起こります。


 席に座れないのが同じ裏技を多用している作品なら問題はありませんが、もし何の裏技も、あからさまな宣伝活動も行わずに、純粋な『面白さ』だけで評価された作品が座れなかった場合はどうでしょうか……?


 ね。

 やっぱり、面白いが遠ざかってしまうでしょう?


 これは面白いを探している読者にとっても、面白いを連鎖拡大させていきたいカクヨムにとっても大きな損失だと思います。


 話は『コンテスト』にも及びます。


 サイトオープンから第一回カクヨムコンテストが始まっていますが、これも『読者による選考』を経てから、プロによる選考に入る予定のようです。読者による選考を経てからという事は、単純に考えればランキング上位をプロが選考するという可能性が高いのではないでしょうか?


 もしそうなら、私は懸念します。


 裏技に長けた作家の作品によって、本当に面白い作品が『選考対象にさえならない』のではないかと。面白い作品作りに優れた作家さんが、宣伝に優れた作家さんによってデビューの機会を奪われるのではないかと。


 何が面白いかなんて事は人それぞれですが、少なくとも裏技に長けている事とはほぼ無関係ではないでしょうか。


 カクヨム内で面白い作品を幾つか見つけましたが、その作品の殆どがあまり人の目に触れていません。私はそんな作品や作家さんが評価される事を願っています。


 それでは機会あればまた後日。 ノシ

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