醜い欲望と敵意が渦巻く

第4章【クラン大抗争】1節【勃発】

炎歴4078年いにしえの月寿の日、朝焼けの刻。蒼穹の館ではやっと団員達が起きかけているところである。勿論レイナ達はとっくに起き、無限ダンジョン(現在最深階197階)探索の準備中だ。

その最中、唐突に外からとてつもない爆音が響いてきた。慌てて窓の外を見てみると、土煙が巻き上がっている。クラン(テラリア)抗争が勃発したのだ。

コウガ「また、テラリア抗争かぁ…どこだ、都市管轄機関カルミック・ギルド制裁ペナルティを恐れない命知らずは…」

アキ「え~と、【気配察知=Ⅹ】の結果に孤独神ソーマ・テラリアと飛翔神ヘルメス・テラリア&太陽神アポロン・テラリアって書いてありますよ~」

ハルヒ「あそこの団長は欲にまみれているからな。殺してもいいだろう。」

レイナ「孤独神ソーマの作る極致、【幻神酒】。それ目当てにあそこに入団する者がおおいから、構成員は最も多い…でも腐敗っぷりも№1だけどね」

コウガ「俺らは都市管轄機関から治安維持の仕事も任されてんだ。弱いのがいくらいようが関係ねえ。いくぞ!」

各々の武器をつかみ取り、いつもの防具を身に着けて、館の外へと駆け出る。

レイナ「アキ、抗争の中心になっているのはどこ!?」

アキ「ここからもっと西…ええっ!?都市管轄機関の目の前…!!」

ハルヒ「何考えているんでしょうかね。都市管轄機関の前広場で戦うなんて」

コウガ「まあ行ってみりゃわかるだろ。泥沼化していないことを祈る」

都市管轄機関カルミック・ギルドはだだっ広いイルメリアの西北の端。

街に張り巡る網目のような道を、4人は敏捷力補正全開にして駆け抜ける。





次回→2節【異常な団員達】                END

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