無限ダンジョン×絶対戦姫

ファランドール

愉快な神様たちのカオス極まる会議…

始章【神様たちの会議】

|これはとある世界でのお話である。


世界で唯一、真下あしもとにダンジョンがある迷宮都市イルメリア

ここには、世界の各地から様々な種族の人々(人間ヒューマン亜人デミ・ヒューマン森妖精エルフ土妖精ドワーフ鍛冶妖精レプラコーンなどの妖精たち)がそれぞれの胸に夢を抱いて集まってくる。

この都市には、天界から神様たちも多く降りてきていて、彼ら彼女らは【テラリア】なるものをそれぞれつくり、下界の冒険者たちを己の眷族としている。

都市中でもずば抜けて大きい建造物たてものが、神様たちの住まう【バベル】と、都市最高さいきょうの精鋭たちが所属する、【スカイドラゴンハンターズギルド】のホーム《蒼穹の館》の2つである。

さて、今は【バベル】最上階の(霊光の会議間)で、原則月1回開かれる《神族会議》が開かれようとしているところ。少し覗いてみましょう・・


ロキ「では、これから第千百回神族会議を始めまーーーす!!!」

神々「「「いえーーーーーーーい!!!」」」

ロキ「じゃ、まずは情報交換!だれか面白い話持ってきたのいるー?」

「ハーイ!!孤独神ソーマ君が都市管轄カルミックギルドに警告くらって、ご趣味をすべて没収されたみたいです!!」

           「「「なんだってー!!」」」

「それでそれからどうしてる?」「自分の部屋の隅で膝抱えて一歩も外にでてないんだってさ!」

「俺ちょっとソーマ君慰めにいってくるわ!」

「やめろやめろ、傷口に塩ぬる気満々じゃんかその顔はー!」

《神族会議》には、下界の人々は厳粛げんしゅくそうに思っているのだが、これを見れば全員がこう思うだろう。〈ああ、いつもの神々だ、、と。〉

わいわいとしていてこのままでは収拾がつかなくなりそうだというとき、ロキが「わかった!じゃちょっと静かに!」といったとたんぴたりと静かになった。

アルテミス「あと、隣のリミアがまた戦争の準備をしているそうよ。」

「てかまたリミアか。あの軍神アレスちっとも懲りてないよな。」

「まあまたきたらレイナたちギルドが追い払ってくれるさ」

ロキ「わかった。じゃあ今のところ気を付けるべきなのはリミアの方か、まああの神のことだから独自に情報つかんでそうだけど、一応言っておく」

そして。次が神々おまちかねの、ランクアップ者【命名式】である。

ロキ「じゃ、命名式いくぞー!最初は、リク・ブレイド、か。じゃ、二つ名候補どんどん出してってくれー!!」

命名式では、LV,2以上の冒険者に贈られる「二つ名」を決める。そして、ここでは新参の神ほど扱いがひどいのだ。

一部の面白事好きな神たちが、過呼吸を起こしそうなほどの笑いを得たいがために、下界の者たちには畏敬すら抱かれるような【痛恨の名】を大量生産するのだ。

痛恨の名を回避したいのならば、会議前に、司会役の神や、強い発言力をもつ神にいろいろと働きかけねばならない。が、あまり規模も大きくないテラリア=神族会議新参者の神にそんなことができようはずがなく、

ロキ「よし、リク・ブレイド、二つ名は【聖夜バーニング黄龍騎士ドラゴンファイター】」

「「「うわあああああああああああっ!!!」」」

そして新参テラリアの二つ名決めがおわると、今度は《ガネーシャ・テラリア》

《ヘファイストス・テラリア》などの上位派閥になる。さすがに上位の派閥に喧嘩売るような真似はしないので、あからさまな二つ名進呈贈呈は目に見えて減っている。

痛恨の名回避の方法はもう一つあり、要するに周囲に喧嘩売ったらつぶされると思わせるほど、派閥規模テラリア・ランク拡大大きくすればいい。

わいわいがやがや、いつも騒ぎまくる神たちが大部分なので、神族会議はいつも平穏とは程遠いのだ。


こうしてつつがなく(?)第千百回目の神族会議は幕を閉じた。





  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る