『魔法科高校の劣等生』の荒れっぷりについて

 どうも、u3nです。


 この体験記を書き始めたときは、毎日少しづつ書いていこう、なんて考えていたが結局三日坊主になってしまったゾ。


 エタらずにコンスタントに更新しているユーザーは本当にすごいと思う。

 

 特にフィクション等は設定から何から自分で一から作らなければならないので更新し続けることは本当に難しいと思う。


 僕もラノベを書いてみようと思ったことが何回かあるが、その度にラノベ作家に尊敬の念を抱いている。


 よく「ラノベなんて誰でも書ける」なんてレスがあるが一度書いてみれば彼らがどれだけすごいか理解できるゾ。


 たとえば『インフィニット・ストラトス』というラノベを僕は8巻まで持っているが、このラノベが視界に入る度に(読むことはもう無い)よくこんな設定を考えたなと作者のセンスに脱帽する。


 僕は作品に対する評価と作者の人間性は別個にするように心掛けている(ココ重要!)


 しかし、そのふたつの事柄を別にして読んだとしてもキャラクター達と作者が同時に頭の中に浮かんでくるということに抗うことはできない。


 つまり、シャルやセシリアを思い出してみると、同時にイズル大先生のご尊顔まで思い出してしまう、ということである。


 作者の人間性については排除できたとしても作者の存在そのものを排除することはできない。


 「作者の人間性」で思ったのだが、人間性には良い悪いがあるので良い場合は特に荒れないが、「作者の思想」が入るとまず間違いなく荒れる。


 思想と呼べる程のものでなくても少しでも政治的な要素が入ると荒れる(確信)


 その代表例が『GATE』と『魔法科高校の劣等生』である。


 僕はアニメは両方とも観ていた(観ている)が当時の2chの荒れっぷりはひどかった。

 今でもまだ荒れてるのかな。


 劣等生に関しては、主人公が敵である中国・朝鮮など(大亜連合)をボッコボコにするという時点で荒れることは必至であった。


 僕はアニメの放送開始までに当時の最新刊(12巻)まで読んでいたので、韓国(原作では高麗自治区)の軍港を吹っ飛ばすシーンはアニメではどうなるのだろうと放送前から考えていた。


 結果、アニメスタッフ達は変に配慮することなく淡々と原作通りにやってくれたので杞憂に終わったが、ネット上ではネトウヨアニメだ何だという意見がちらほらあった。


 しかし、このアニメの問題点は「主人公及び主人公の考えに賛同する者が絶対正義であり、主人公達に仇なす者は悪である」という考えが徹底されているところにある。


 これは右翼的なアニメだとかそういう低いレベルの話ではなく、もっと根本的なところで作者の思想(政治的な思想という意味ではない)にバグのようなものが発生していて、その思想の下に物語が作られており、作中ではその思想が唯一の正義として扱われているのでアニメのアンチスレが200を突破するという稀にみる結果となっているのである。


 どのような精神状態ならば、このような非常に膨大な設定や主人公達の暴力的で独善的な振る舞いを唯一の正義とする文章を書けるのか想像ができない。


 作中では魔法は科学的に扱われており、作者が作り出した様々な難しい(小難しい)用語が文中を埋め尽くしている様は、さながら携帯電話の取扱説明書のようなもので読んでいると目が疲れてくるのだが、僕は高2の時にこのWeb小説(当時)にドハマりして、なろうで全部(11巻分)読んだ。


 12巻は何回か読んだがその後にネット古本屋に売ったし13巻が出た時にはもう飽きていた。


 しかし、ファンには失礼だが、この小説には現実世界での劣等生を引き付ける何かがあると思う。


 当時、僕がこの小説にハマった理由は、通信制の高校に通っていることに日々多分に劣等感を感じていたからである。


 主人公は実力はあるがそれは学校では評価されない項目である為、劣等生として周りから見下されるが、圧倒的な実力で優等生達や敵を一瞬で蹴散らして行き、次第に周りから認められるようになる。


 これは現実の劣等生たちに対して大きな励みになる。


 自分が認められないのは学校の評価基準がおかしいのであって俺にも絶対なんらかの才能があるはずだ。


 俺が通信制に進学したのも中学校の教育内容に問題があったからだ。


 今はまだどんな才能かは分からないが、才能が開花したらすぐに両親も中学の同級生達も俺を認めるだろう。


 僕はこの小説にハマっている間はこんな感じの思考回路だったゾ。


 さらに僕はこの小説を読んでいた時は人を小馬鹿にするような考え方になっていたのではないかと思っている。


 作中では主人公たちが敵を上から目線で糾弾する。


 あまりにもお粗末なテロしかしない敵ばかりなので主人公達は敵を簡単に倒すし当たり前のことを偉そうに説教する。


 僕は主人公に感情移入しているから主人公達と同じ様に敵を見下してカタルシスを得る。


 絶対的な主人公に自分を重ね合わせて万能感を得る等、この小説は一部の読者の人格に悪影響を与えるものだと思う。


 それでもやはり、これだけ複雑な設定を考え出して筆を止めずに何年間も書き続けているのは凄いと思う。





 



 





 


 












 


 


 








 

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