第6話 自衛隊について 6

 各々別れて自分の居室に戻る。

 居室には誰もいない。

 

 居室に戻ったら、すぐに荷物をまとめて除隊しなければならない。


 僕の場合は、区隊付に最寄りの駅まで送って貰ったのだが、車内での区隊付との会話が印象に残っている。


 「お前、辞めた後どうするの?」

 「バイトでもしようかなと思っています」

 「まあ、それは本人の自由だし、自衛隊を辞めるのもお前が決めたことだからな」

 「はい」



 「ところでお前、班員達と連絡先交換した?」

 「いえ、してません」

 「そうか。…キツイのは教育隊だけなんだけどなぁ」

 「そうなんですか?」

 「うん。俺なんてこの教育隊に来る前は5時には仕事終わってたからね。そんな仕事、他に無いだろ」

 「ええ、はい」


 駅に着く。

 「本当にありがとうございました」

 「じゃあ、頑張って」

 「はい!、失礼します!」


 こうして、約2週間の自衛隊生活はあっさりと終わった。


 アパートの契約は4月末までだったので、その後アパートに戻り、元の生活に戻った。


 次は、「入隊前日」から詳しく書いていく。










       

       

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