物凄く落ち着きがあり、地に足がついているどころか根を張っているような確かな文章で、気が付けば一気に読み終えてしまいました。最初は一定のスピードで淡々と、その後ゆっくりと加速していく、まさにスーパーカブのような小説でした。
最近時々思い出していたのを、カクヨム・アニメ化作品紹介でたまたま見つけました。読み返したのは『富士山』など記憶に残るいくつかのパートだけですけどね。夢中になって読んだ時の感覚が蘇りました。この…続きを読む
外界に対して消極的だった主人公が、カブを買ったことをきっかけに、行動範囲の広がり=ヒト、モノとの繋がりと拡大していく構図、それが彼女の行動を受動的なものからしだいに能動的なものに変えていくこと…続きを読む
地味な少女が中古ワケありのスーパーカブを買った。ただそれだけのこと、なのに少女の毎日はこの日を境に変わっていく。友達もおらず、両親を無くして奨学金で過ごす生活は慎ましやかで、どことなく色に乏しく…続きを読む
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