第10話 「知識欲」

 次の日。


「ねーむー……」

 全ての講義を睡眠学習に費やした僕は、それでも未だに漏れる欠伸を噛み殺し噛み殺し、バイクの駐輪場に向かっていた。



 あれほど心臓に悪い目に遭わされた割に——山の外にぽーいと放り投げてアフターケア無しって、魔術師見習いにする事じゃないよね——、奇妙な夢を見ていたかのような気分が消えないままなのである。


 何せあの夜のハイキング、終わって家に帰ったのが、なんと夜明け直前だったりしてくれちゃったのだ。体感時間的にはせいぜい2時間くらいだったのに、チビ達曰く6時間くらい行方不明状態だったそうな。随分探したんだぞ、と言っていた。結構心配してくれたらしい。


(ごめんよー、そしてどうもどうもありがとう)


 ココロの中の感謝の言葉を形にすべく、その日のお菓子ほうしゅうは今日に延期してもらう事にした。理由は勿論、いつもよりちょいとゼータクなものを用意する時間が欲しかったから。


 ……だって今回、マジにチビ達の声がなかったらやばかったと思うんだ。感謝を形に表してこそ、お世話になる事を許されると思うのよね。


 しょーじき、あんな事を繰り返していて梗平君が平気な理由もよく分からない。彼も被害者の1番酷いパターンはアレに触れた結果だって認めていたってのにさ、なーんでそんな危険極まりないモノに関わろうとするのかと。



(……『識りたいから』、だったっけね)



 つまる所それだけが理由だと、あの時の彼の雰囲気で分かったけど。それを知っているハズの眞琴さんが僕に見に行かせ、『選べ』といったって事は。



「…………はああ」


 僕は1つ大きく溜息をついて、足を速めた。


 寒々しい冬の空気の中バイクを疾走させて、『知識屋』へ向かう為に。






 数十分後、いつものよーに眞琴さんとこのガレージにバイクを止めさせてもらい、いつものよーにベルを鳴らしつつドアを開けた僕は、滅多に見られない酷く驚いた顔をした眞琴さんに出迎えられた。


「涼平……」

「はろー。いやあ、まだまだ寒いねえ。早く春が来ないかなっと」

 かじかんだ手を擦り合わせつつ挨拶するも、眞琴さんは驚いた顔のまま。仕入れ作業中だったのか、本を片手に持ったまま固まっている。


(すみません、ちょっとスマホ出して良いですか。何かとっても珍しー光景だしぱしゃっとしたいなーなんて……駄目ですよね、ハイ)


 そんな後々きっちりみっちり報復されそうな無茶は、考えるだけで留めておいた。くわばらくわばら。


「……涼平……何で来たの?」


 ぽつりと落とされた声。僕は未だかじかんでいる手に息を吐きかけながら、軽く聞き返した。


「来ちゃ駄目だったん?」

「……言っただろ。「選んで」って」

「うん」

「だから……何で……?」


 珍しくも魔女様は混乱中の模様。どうしたものかね、これ。


(そりゃあ、選んだとゆーか選ばされたからだけど……そんな返事じゃ駄目っぽいね)


 とにかくと、僕はよーやく温まった手を擦るのをやめる。そして左手を胸に当て右手を挙げた姿勢で、厳かに告げた。



「眞琴さんや。僕のモットーは「適度に真面目に」。しかも僕は、我が身が1番可愛いのね。となればですよ、ちょいと昨晩おっかない目にあった挙げ句に睡眠時間がおっそろしく不足しているからといって、お仕事サボって店主様に給料差し引きの口実を与えちゃうよーな真似をするハズないのです。理解?」



 僕の言葉を聞いた眞琴さんは、ものっそいぽかーんとした顔になる。そのまましばし僕をじっと見つめたかと思うと、いきなり盛大に吹き出してくれた。

「ぷっ……あっははははは……!」


「……えええ、人が珍しく真面目に答えたってのに、それ酷くない?」

 僕がちょっぴり傷付いたセンサイなココロを慰めているのも何のその、眞琴さんは傷を抉って塩を塗りたくる勢いで爆笑なさっている。


「あははは、あははははは……! 涼平って……あはは、これだから……!」

「……いやうん、良いけどね」


(そーやって笑ってる方が眞琴さんには似合ってるし、さ)


 街のお姉さまや大学のクラスメイトにはさらっと言える言葉は、眞琴さんにだけは言えず。心の中だけで呟いた僕は、明るさを取り戻した眞琴さんの笑顔に釣られて、いつしか笑っていた。






「で、説明してくれるん?」


 あの後しばらく爆笑していた眞琴さんは、笑いが収まった後は何事もなかったように『知識屋』の営業へと戻った。僕もいつも通りの営業。違いは、お客さんいない時にうっかり居眠りしかけた回数。多かったか少なかったかは言うまでもないよね。


 そして、店じまい後いつもの魔術講義を終えた僕は、タイミングを計っていた台詞をよーやく眞琴さんにぶつけたのだった。


「説明して欲しいの? 何を?」

「ぶっちゃけ全部。分かったようでイマイチ分かってないんだよね」

 あははと笑って誤魔化すも、眞琴さんは誤魔化されてくれなかった。

「そう、ペナルティ1回だね」

「うへえ……」


 首をすくめた僕ににっこりと笑い、眞琴さんはカウンターの奥の部屋へと僕を誘う。


「短い話でもないし、お茶でも飲みながら、ね」

 そう言って紅茶を出してくれたけど、眞琴さんはしばらく紅茶を楽しんでいる様子で黙っている。何だか考えてるようでもあったから、話を整理してるのかもしれないね。


「……梗の字はね、本当は遠縁って程、遠縁じゃないんだ」


 ようやく切り出した眞琴さんは、紅茶の揺れる水面を見つめたまま顔を上げない。溜息混じりの口調で、梗平君の事を語っていく。


「はとこだったかな。昔は梗の字も家族と過ごしていたんだけど、ある時期を境に今の状況になって」

「えーと、身内系のどろどろ話は、出来ればダイジェスト版でお願いします」


 早くも重い空気に耐えられなくなって素早く申し出ると、眞琴さんは苦笑した。


「うん、涼平だからね。分かってるよ。ただ、今回の件を説明するのに必要でさ。涼平は、どうして梗の字が勘当されたと思う?」

「勘当!?」


 まあなんてお昼のドラマのかほりが。驚いた僕が声をひっくり返すと、眞琴さんは肩をすくめた。何ともスマートな仕草が似合ってらっしゃる。


「私の家は旧体制を愛しているからね……馬鹿馬鹿しい。前にそれで大きな損失をしたというのに、同じ事を繰り返してる。そのうちまた盛大に後悔するに違いないよ」


(えーと、すみません。よく分からない上に、珍しく黒いオーラを出している貴方がとってもおっかないです)


 珍しくも剣呑な雰囲気で独りごちる眞琴さんをおっかなびっくり窺っていると、眞琴さんはふっと苦笑してその空気を消した。


「ごめん、涼平に当たってしまったかな。簡単に言うと、梗の字は魔術師になったから勘当されたんだ」

「……なんぞ」


 おっと、あんまりよく分からないもんだからみょーな相槌を打ってしまった。だって意味分からないじゃないか、何その理由。


「えと、キリシタン狩り的なノリ?」

「あはは、ある意味そうかも。うちは陰陽系の異能者を愛してるからね」

「へーえ」


 ヘンテコな力って意味ではどっちでも同じじゃないか。日本人のくせに宗教に拘るとは、まあ珍しい事。


「つまる所は期待の裏返しだね。梗の字は昔からかなり才能があって、期待されていたから。……涼平も気付いたかな、梗の字の魔力は魔力じゃない」

「あー、そう言えばなんか違和感あったねえ。魔力じゃないって何?」

「魔術を扱う魔力、陰陽系の異能——術を扱う霊力。梗の字は後者を持つんだ」

 眞琴さんの説明に納得しつつも、僕は首を捻った。

「なのに魔術師?」

「そ。何を思ったのか、梗の字が魔術にはまっちゃってね。術の指導をサボって魔術書に没頭してたもんだから、たまりかねた父親に家から放り出されて」

「教育厳しい!?」


 サボタージュなんて男の子なら1度はあるものでしょーに。それで追い出すって凄くないかね。


「そうなんだよね……私も驚いたもの。追い出したと言っても、今も梗の字が暮らしてる、私の家が管理を任されていた家の1つに、家政婦付きで暮らさせたんだけど。……小学3年生を放り出す親も親なら、それで平気な梗の字も梗の字だね」

「……うん。眞琴さんが可愛げないって繰り返すのも無理はないね」


 うんうんと頷いてそう言うと、眞琴さんも頷いた。あ、頷いちゃって良いのね。


「けれど、それが最大の失敗だった。その家には魔術書が沢山置かれていたんだ」

「……反対してたんじゃないん?」

「内容がマニアック過ぎて、読もうと思うとすら考えなかったんだ。その家に梗の字が住む数年前まで暮らしてた魔術師が書いたものでね。普通の人とは全く違うアプローチで理論を組み立てていて、一般的な魔術師には理解出来ないどころか、悪影響を及ぼすレベルだったんだ」


(えーとー……)


 そういう人を描写する単語がぽんと浮かんだけど、流石に血縁者の眞琴さんには言いづらい。視線を彷徨かせた僕に構わず、眞琴さんはズバンとその単語を口にした。


「マッドサイエンティストだよ、あれは。だから魔術書を全てあの家に押し込んであったんだよね、封印付きで。まさか父親も、梗の字がサボりまくっていた術でその封印を破ってまで、そんな魔術書に手を出すとは思わなかったんだろうけどさ」

「……物凄く言いづらいけど……その前の住人と梗平君、ご同類?」

「うん間違いなく」

「おおう即答」


 思わず合いの手を打ってしまう程の見事な即答っぷりだったよ。僕のツッコミにも眞琴さんは全くぶれなかったけど。


「異論ある?」

「イエ全く」

 厳かに頷く。昨日の件も含めて、梗平君は紛う事無きマッドな研究者である。


「梗の字は、魔術書を読み解いた。あの場所に残ってる理論は未完成なものばかりだったけど、梗の字はそれを完成させた。……霊力で魔術を扱うという、研究をね」

「わあお……梗平君ってばお見事。それで勘当しちゃうの勿体なくない?」


 眞琴さんだって、『魔女』と名声を博するチートだし。チート仲間がはとことか素敵じゃない、周囲的にはおっかなくて仕方ないけどさ。


「おや、私をあの変人と同類扱いしてくれるとは良い根性だね」

「いやいやいやいや!? そういう意味じゃないでしょチートって! 僕が思ったのは、眞琴さんのすんばらしい魔術の腕前の事よ!?」


 にこにこ笑いながら魔法陣を構築しようとする眞琴さんに、慌てて両手を突き出して助命嘆願、もとい弁明する。そんな物騒な魔術を防御出来るなんて、夢のまた夢だってば。


「ふうん、そういう事にしておいてあげようか。まあ、私も涼平に賛成だよ。だから言ったのさ、馬鹿馬鹿しいって。その著者も優秀だったのに勘当しちゃって、かなりの損失だった。それを踏まえて梗の字は遠縁の者って扱いにしたんだろうけど、同じだよね」

「同じだねえ」


 うむ、と頷いて、僕は紅茶を飲んだ。うん、美味しい。


「ただ、まあ……梗の字がああなったのはその頃からだね。やっぱりあの魔術書は、梗の字にすら手に負えなかったみたい」

「と言いますと?」

「涼平ももう分かってるんじゃない? 梗の字の無茶苦茶とも言える行動原理」


 ふ、と。眞琴さんが口の両端を持ち上げた。どこかシニカルで、魅力的な笑み。



 ——笑顔1つで、このひとは場の空気を変えてしまう。



「『識りたがり』。梗の字が囚われているのは、強すぎる知識欲」



 カップを口元まで運び、悠然と傾ける。紅茶で湿った唇に、自然と視線が寄せられた。

 唇が動き、言葉を紡ぐ。


「元々知識欲は、人を人たらしめるモノ。それがなければ今日の文明発展は見られなかったし、そもそも人と動物を分ける知性を持ち得ない。……けれど、過ぎたるは及ばざるがごとし。歯止めの利かない知識欲は、例え資格を持っていても、時に凶器となる」


 シニカルな笑みを浮かべたまま、『魔女』はカップをテーブルに戻した。


「彼の魔術書を読み解けるだけあって、梗の字の持つ資格は人並み外れてる。それこそ、この世界に在る魔術書や魔導書で読めないものは無い。だからこそ、梗の字への報酬は全て『知識屋』の魔術書だ」


 渡して良いのかいつも迷うけどね、と言って。『魔女』はカップを離した手を軽く握り、とん、とテーブルを叩く。


「けれど、「タリナイ」。梗の字は『知識屋』の書をほぼ網羅しているのに、満足出来ない。もっと知識が欲しい、もっと魔術を知りたい、もっとこの世界を識りたい、もっともっともっと。彼の中にある過剰な知識欲は、常に彼を駆り立てる」


 難儀だよねと口の中で呟き、『魔女』はテーブルに置いていた手を戻して僕をひたりと見据えた。彼女の黒の瞳は、理性の光が煌めいていて綺麗だ。


 僕はその瞳に囚われて、目を逸らせない。


「1度何かに興味を持ってしまうと、本人にすら止められない。「識りたい」と思ってしまったならば、他者を実験体にする事さえも躊躇わない。——似ていると思わない? 涼平が昨日見た世界に」


 『魔女』の言葉に、むらさきのせかいが瞼の裏に蘇る。



 ——同時に、梗平君の言葉も。



「あの世界はこちらの世界の事をなによりも識っている。梗の字が囚われる事は必然だ。あれ程あの子の知識欲を満たしてくれるモノなんて無い」

 『魔女』は山のある方向へと目を向けた。その口元に、これ以上無い皮肉な笑みを浮かべて。

「だからあの子は山に入り、あの世界に触れる。そうすれば、あの世界は欲しい知識を教えてくれるから。……「資格」を持つが故に、気が狂う事もなく」


 それを聞いた僕は、ふと疑問を覚えた。


 対価無しに何かを受け取る事は出来ない。それは『知識屋』の理念であり、『魔女』が何度も繰り返す事だ。


 ならば、むらさきのせかいに知識を教えてもらう、対価は。



「その対価は、元々彼が囚われていた「知識欲」そのもの。あの世界に触れれば触れる程、梗の字はこの世界に、この世界の人に興味を持てなくなってきている」



 シニカルな口調で語られたそれに、僕は背筋が冷えた。

 本来の居場所であるこの世界に、興味が持てない。それは、つまり。


「涼平に見せた興味は、随分久々のものだったよ。昔はそれこそ、誰にでもその知識欲を向けて、周囲を巻き込んでいたのにね。……いつか、梗の字がこの世界の全てに興味を無くし、あちらの世界にしか興味を持てなくなった時。こちらの世界に触れたいあの世界は——」


 『魔女』の手が、ついと上がる。伸ばした手を握り、開いて、振った。



 ——僕はその仕草に、ナニカが、消える様を見た。



「——梗の字を、自分の世界に取り込むだろうね」



 ——触れられない筈だった世界が、境界を越えた梗平君に触れて、取り込む様を、見た。



「……眞琴さんは、止めないの?」


 僕は、堪えきれずに尋ねる。つい昨日話した彼の、そんな結末は見たくない。


「止めないよ」


 けれど『魔女』は、突き放すようにそう言った。


「選択の対価だ、梗の字が背負うべきものさ。梗の字は全て分かった上で関わっているんだ。結果は自分の責任で受け止めなければならない」


 理知的な声音で紡がれるそれは、いっそ冷たい程で。


「だから私は、涼平も止めなかっただろ? もし涼平が梗の字同様、あの世界に魅入られ識りたいと望むならば。その資格を持つ涼平を止める理由なんて、どこにもない」


 選んで、と言った眞琴さんの表情を思い出す。あの時、眞琴さんは。


「涼平には、今まで梗の字に与えたのと同じだけの知識を与えてきた。だから私は、涼平はあちら側に行くだろうと思った。梗の字もそう。涼平の知識と資格を知り、梗の字は興味を持った。自分に近からずとも遠からずの経歴を持つ涼平が、資格のままに知識を欲さないから。……あの世界に触れて、涼平がどちらを選ぶのか識りたかったんだ」


 でも、涼平は涼平だね。眞琴さんはそう言って、苦笑した。


「あの世界の狂気に関わって己を失わない事が、どれ程難しいか。……でも、そんな涼平だからこそ、梗の字は返してくれたのかな」


 後半の言葉を口の中でだけ呟いた眞琴さんは、僕ににっこりと笑いかける。柔らかくもハンサムな、どこまでも魅力的な笑顔。



「涼平は、涼平のままで良い。狂気に囚われ、身の内の衝動に狂い、鏡の裏に在る世界に魅入られた梗の字の事は忘れて、涼平らしく「適度に真面目に」生きていけば良いんだ」



 唱えるようにそう結んだ眞琴さんは立ち上がり、大きく伸びをした。

「さて、そろそろ涼平も帰りな。明日学校あるんだろ?」

 にこりと読めない笑みを浮かべた眞琴さんに、僕は肩をすくめる。

「生憎と、明日の僕は3,4コマだけなんだよね。……そんな事より、眞琴さんや」

「うん?」


 すっとぼけてくれる魔女様に、僕はずっと抱いていた疑問をよーやくぶつけた。


「さっきから思ってたんだけどね。……眞琴さんや、昨夜の僕らのやり取り見てた?」


 全く話した覚えはないとゆーのに、僕らの会話や動きを見ていたような台詞がぽんぽん飛んでいるのだ、ちょいと見逃せない。


 じっとりと目を向けた先で、眞琴さんがおや、と目を見張る。


「良く気付いたね。涼平の事だから、全く分かってないんじゃないかと思ってたけど」

「気付くようになりましたよ、お陰様でね。……てか、何してくれちゃってるのさ」


 びしっと裏手チョップを入れれば、眞琴さんは悪びれる様子無く、肩をすくめた。


「出会わせた以上、梗の字の暴走で涼平が怪我するのは本意じゃないから、こっそりとね。途中から梗の字が気付いて干渉魔術放ってくるもんだから、後半はほとんど視えなかったけど。あの世界に触れられたら、私でも視えないし」

「え、そうなの?」

「あれで視えるのはノワールレベルだよ」

「オーケー、人外レベルなのね」


 成程と頷くと、眞琴さんはにっこりと笑う。あ、危険信号。


「涼平が梗の字に山から放り出された後の事は視えたけどね。ちょーっと魔術の構築が遅かったよ、練習を増やさなきゃかな」

「うええ、藪蛇」


 言うんじゃなかった。……いや、眞琴さんの事だ。言わなかったら言わなかったで、気付かなかったペナルティだね。


(魔女様のスパルタは顕在でした、ってね)

(おーや、スパルタとは言ってくれるじゃないか)


 眞琴さんにあえて聞こえるように心の中で呟いて、2人笑い合ったのだった。

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