音楽と優しい空気の流れる、本格派・超能力小説

「サイ」のトラブル解決を「裏の仕事」としている青年・楠見と、それを手伝う超能力者の子供二人を中心に進む、ミステリー風の物語。

「超能力」がテーマなので派手な異能アクション?と思ったら、いい意味で期待を裏切られました。
「サイ」に対する楠見の思い。子供たちに向ける周囲の大人たちの優しい視線。恋人を守ろうとするマシュー。そんな、ちょっとほっこりする空気が、物語全体を流れている「スピリチュアル」(アメリカ民謡)と相まって温かい雰囲気になっています。

久しぶりに、もしかしたら本当にあるかも?と思ってしまうような超能力物でした。子供たち、弟に欲しい・・・。続編(高校生バージョン?)にも期待しています。
一風変わった「異能物」を読みたい方におすすめ!