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黒い家

本当に怖かった本として真っ先に浮かぶのは、貴志祐介さんの『黒い家』です。
小説によっては、人が殺害されるシーンを生々しく描き、ホラーといいながらも最早スプラッタの様相を呈しているものも少なくありませんが、『黒い家』はその辺りの描写はさほど怖くありません。
それよりも、人間が持っている怨嗟というか狂気というか、そういった部分を克明に描き出し、読み進めるほどにまさにゾッとさせられます。
読み終えてから数日は、夜のトイレや、お風呂で頭を洗う時などが本当に恐ろしかったです。
バラバラ殺人などの、より残酷な場面を頻出させて怖がらせるのではなく、人間の暗闇を見せることで読み手に怖気を震わせるような作品は、滅多に出会えないような気がします。

3件のコメント

  • この黒い家はたしかに心理的な怖さを感じさせた傑作ですね。
    案外怖さは日常的なことに潜んでいるのかもしれません。

    同じようなニュアンスを感じた作品として雫井脩介さんの火の粉ですね。

    なにかやらかすのではないかという
    恐怖感が一気に高まるんですよ。

    これがほんとのホラーの醍醐味かもしれませんね。

  • 夢野さん、こんにちは。

    読んでいて、今から何か良くないことが起こるっていうあのゾクゾクは、ほんとにホラーの醍醐味ですよね。
    雫井脩介さんの火の粉はまだ読んでないので、また手に取ってみたいです。

    小説の世界でなら、日常に潜む恐怖も覗いてみたい気がします。
  • 祭人さん、初めまして。
    レミングの塔を読んで下さったそうで、ありがとうございます。
    貴重なお時間を使って読んで頂いたのが、ものすごく嬉しいです。
    祭人さんのページにもまた遊びに行かせて頂きますので。
    本当にありがとうございました。
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