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大学卒業にあたって、大学生活を振り返ってみる

つい先日、無事に薬剤師国家試験が終了いたしました。
自己採点の結果、七割を超えているのでおそらく合格したと思われます。

僕の大学生活はおおむね無理解と無知と無力感に彩られていて、本当にろくでもねえトラブルも多々ありました。
そもそもからして入りたくて入った訳じゃない。いわゆる滑り止めに選んだ大学・学部で、人生の第二目標だった小説をメインに据えて生きていくのは中々どうして大変でした。
そもそも周囲には小説を書くことに理解のある人間は片手で数えるほどしか居ません。まあ別の学部には沢山居たかもしれないんですが、そういった理解のある人間に出会えたのは大学三年生になってから、奇跡のような偶然の結果です。一年生と二年生の間はたった一人で評価も得られず粛々と書き続けていました。
また、そんな僕が二足の草鞋を履けると思ってた人間もほぼ0で、無理解無知無関心の中で拳を握りしめて空を睨むような日々でした。
滑り止めで、苦手科目中心で戦っても余裕を持って合格できたような大学で、なんでこんな修行僧みたいな日々を送ってるんだ。もっと気楽に楽しむつもりだったんじゃないのか。と自問する時もありました。
そんな日々が変わったのは大学五年生でデビューが決まってからです。それからは自分に対する認識と周囲からの扱いに齟齬があまり生じなくなり、気持ちはだいぶ楽になりました。その頃には振る舞いも多少は世慣れして、片田舎の進学校によく居る変人から世捨て人くらいには世間と折り合いをつけられるようになっていたので、これでやっとこさ皆さんの良く知る海野しぃるに近づいた感じです。
ネットの外の世界において、僕の能力について最初から良いところも悪いところも把握した上で認めてくれたのは親友と研究室の教授と今の担当さんと内定先の社長くらいだと思います。あとはそもそも小説を書くという行為について理解してもらえませんでした。僕は弱いので、これが哀しかったりします。本当はもっと多くの人に分かって欲しいんですが、僕は場所と生き方を意図的にマッチさせていない節があるのでその愚かさに対する当然の報いです。哀しいことですけど仕方ない。

……と、ここまで書くと理解者が居ない悲しみと数少ない理解者への賛辞、大学生活最後のご挨拶みたいな感じになるじゃないですか。
いや実際そういう面もあるんですけど、ちょっと待ってくださいよ。別に学生生活を小説に捧げる辛さって理解者云々とかで終わって良い物じゃないんですよ。
良いですか、まずもって小説を書く為には様々な経験をしておくと役に立つんですが、小説を書いているとバイトもそんなにできないので金が無いんです。金がないので美味しいもの食べたり遠くに遊びに行ったり女の子と遊びに行く服が買えなかったりまあ様々なしんどい思いをする訳ですよ。実家が太い奴は勝手に楽しくやっててくださいお前は敵だフシャーッ! ごめん別にあなたは悪くないわごめん。
金が無いのは命が無いということです。お金が無いことはかくも残酷なことなのかと六年間の学生生活で思い知らされました。中学高校もぶっちゃけ地元のお坊ちゃまに混ざって学校生活してたので、我が家の(相対的な)金の無さを12年間エンジョイしたわけですね。辛い。就職活動を頑張る原動力になりました。
真面目に創作するほどお金の問題に向き合うことになりますし、趣味として創作を続ける為の安定した収入が欲しいから今の大学を決めました。
人間は良いんですよ。本当に信じてくれる最高の仲間が、ほんの少しだけいればそれで充分。でもお金は無限に足りなくなります。お金です。大事なのはお金です。大学生の間に小説家デビューとか書籍化とかを目指す皆さん。もしこれを読んでいたらお金をどうにかする算段だけは一生懸命がんばってください。僕が本当に言いたいことはそれだけです。お金!!!!! 大事に!!!!!!

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