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あとがき(ただ抱きしめて欲しいだけなんだよ)

この作品は、もともと作詞から始まり、PM5.3先生が曲をつけてくれました。
素晴らしい楽曲については、いつか機会があれば。
詞は下に置いておきます。
小説と合わせてお楽しみいただければ幸いです。
雫と華。
二人の幸せな未来を願って、あとがきとさせていただきます。



『ただ抱きしめて欲しいだけなんだよ』 富士蜜柑

今日初めてさ 雨が降っててよかったなって思ったんだ。
だって---

「最近疲れちゃったよ」
朝から儚げに笑って言うんだ 君は
下を見たら 笑ってる君の腕に 新しい傷がのぞいてた
君は何も悪くないのに それなのに…

「なんでこんなに一生懸命なのに、私は報われないのかな」
「生きてるのって偉いでしょ? 大変なことなんだよ」
君は何処か。何処か遠くを見ながら、言うんだ
「別に同情して欲しい訳じゃないよ。ただ。ただ抱きしめて欲しいだけなんだよ」


「最近頑張ってるんだよ」
朝から小さく笑って言うんだ 君は
外を見ると 晴れている蒼い空に 薄くなった月が浮かんでた
君は何処も悪くないのに それなのに…

「なんでこんなに一生懸命なのに、私は報われないのかな」
「死なないなんて偉いでしょ? 大変なことなんだよ」
君は何処か。何処か遠くを見ながら、言うんだ
「別に慰めて欲しい訳じゃないよ。ただ。ただ抱きしめて欲しいだけなんだよ」

何時も気丈に振る舞ってた君が
そうか。もういないんだって気付いたよ
今日初めて雨が降っててよかったなって思ったんだ
だって、世界から私を洗い流してくれるから

「やっぱり疲れちゃったよ」
私の胸の中で笑って言ったんだ 君が
横を見ても 隣には誰もいなくて ただ厚い雨雲だけが見えたんだ
君は絶対に悪くないのに それだけで…

なんであんなに一生懸命だったのに、君は報われなかったのかな
生きてるのって偉かったんだね? 大変なことだったんだね?
君は何処か。何処か遠くで見ながら言うのかな
「別に何かして欲しい訳じゃないよ。ただ。ただ黙って私を抱きしめて」って。

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