先日、夜中に目覚めたら妻が「さっき、廊下に猫が居たの。私の顔を見ると反転して左に曲がったから追いかけたんだけど居なくなっていて、それでも、10分くらい探したんだけどやっぱり居ないの」と言いました。
この突飛なストーリーそのものよりも、目覚めてすぐに暗い部屋の中で、いきなり喋られたこと自体に恐怖を覚えました^^;
「一応、部屋のドアを閉めたから何処かに居ると思うんだけど」と言い残して、あとは、すぐにイビキをかきながら寝ました。
しかし、私の方は、そこから目が冴えて朝までほとんど眠れませんでした。
というのは、その侵入者が猫ではなくて、最近、街中で富に出没している猿🐒だったのではないか?と思いはじめたからです。猿だとしたら、追い出すのがかなり厄介になるので、その方法を考えていたら眠れなくなったのです。
翌日、侵入者が潜んでいると思われる部屋の中を探しましたが見当たりません。その部屋は、物置みたいに使っている部屋なので、潜むには好都合、探すには不都合な部屋です。鳴き声も、衣擦れの音すらしません。
「なんだか、ジブリの映画みたいね。私が見たのは幻だったのかしら」と妻は言いますし、果たして、そうなのかもと思って出勤しましたが、帰宅すると、親父も「部屋の中で猫を見たけど、見失った」と言うので、こりゃ本物だ、ということで探しました。
すると、写真のように、タンスの横のスペースに黙って座っている猫を発見しました。この猫は、7月くらいから家の周辺でよく見掛けるようになった大人になりかけの野良猫ですが、他の野良猫と違って警戒心が弱くて、そばを通っても逃げず、かといって、触らせるほど愛想がいいわけではない猫でした。「お前だったのか〜外に出してあげるからおいで」と声を掛けても、黙ってこちらを見ているだけで動きません。
考えた私は、椅子とか段ボールの箱とかいろんな物で縁側までの通路を作って、猫が自力で外に出れるようにあつらえました。猫は、側のタンスの裏側に隠れてしまいましたが、タンスをグイッとどかすと、ついに動き出して、私があつらえた通路を走って無事に外に出すことに成功しました。
ホッと胸を撫で下ろした次第ですが、この野良猫がいつ、何処から家の中に入ったのか分かりませんし、物置代わりに使っていた部屋を荒らすこともなく、排尿も排便もした形跡もないのでほんとに不思議であります。
この案件から二日経ちましたが、あの猫はお袋の生まれ変わりじゃないか、と私は思っています。最近、二日続けて救急車騒ぎをしていた親父のことが心配で様子を伺いに来たんじゃないか…と。
猫の顔を見てると、なんだか、お袋の面影があるのですわ。
にしても、どうせ生まれ変わるなら、お袋が大嫌いな猫じゃなくて他のが良かったのでは、とも思いますが、殺されることも疎まれることもなく我が家の様子を伺いに来るには、猫は最適な選択だったかもしれません^^;