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Athhissya 第一回本棚企画 終了報告

えー、こちらなのですね。たぶん私が作品の参加拒否をずばずばしていかなかったとしたら30から40くらいの作品が登録されているはずなのですが、現在はたった2作品しか残っていません。

「読みごたえのある短編小説」
https://kakuyomu.jp/user_events/16818093076452243058?order=published_at

皆さんの「読みごたえ」に対する解釈が様々で大変でした。言葉足らずで意味の理解が難しい文章(これはレベル1未達成)、展開の凸凹が激しいだけで筋書きは陳腐(レベル2未達成)、ストーリーに重心を傾けすぎで表現技巧に乏しい(レベル3未達成)。

ちゃあんと読みやすい文章で、筋書きも無双系・ハーレム物などといった筆者が現実で実現不可能な願望を小説に出力しただけの作品ではなくて、しかも文章に深みがある小説である。という条件を満たしている小説を残していったら、2作品だけになっちゃったんです。

レベル1、レベル2の条件を満たしている作品はさすがに多かったんですけど、ストーリーありきで深みがない惜しい作品が多かったですね。

レベル3の条件となる「深み」が具体的にどういうものをイメージしているのかはリンク先の記事である程度書いてるから読んでください。
https://kakuyomu.jp/works/16818093075666037277

さて、では入賞作品をご紹介しましょう。
①電咲響子の「鈍色の祭典」
ルビが多い文体で読みにくいというのは、トラブルシューティングの解説記事にも書いた通りなのですが、その点に目をつぶれば基本的に簡潔な記述で物語が進んでおり、その中でしっかり「仕掛け」も組み込んであるという、かなりレベルの高い作品です。感想は分析記事を参照してください。

②紅瑠璃~kururi~の「蒼い森に眠る」
企画終了後に第2話が更新されてしまったのですが、蛇足だと思います。あれは1話完結で十分でした。なのに。個人的には小説の最後に近況ノートへのリンクを貼って、抽象画を見せてくる演出も完全に蛇足だと思います。トラブルシューティングの「文学にしか書けないこと」を参照してください。
作品への悪口はともかく、いやでも第1話の文章は素晴らしいんですよ文章は。レビューにも書いた通り、じっくり読めば読むほど女が寝ている森が絵の中のものであるという映像の混乱が鮮やかになるんですね。「字数と意味の重さの関係」を意識しているのかは分かりませんが、この書き言葉の性質を応用した小説として、実に良くできていると思います。

はい。まとめに入ります。今回の本棚企画では途中で募集条件に変更をかけるなど、後出しのルールが多すぎたせいで(中には最初から条件に組み込んであった「1話辺り15000字以内」を無視してきた馬鹿もいたけれど、というかトラブルシューティングの閲覧数全然増えてないからみんな確認しないらしいけれど。)、不遇な結果を後から受けるというアンフェアなイベントになってしまったので、そこは反省しています。

第2回本棚企画では、もっと基準が分かりやすい条件で募集をかけます。
https://kakuyomu.jp/user_events/16818093077241907908?order=published_at
是非ご参加ください。

2件のコメント

  • Athhissyaさま

    はじめまして。
    百一里優と申します。

    第2回の自主企画(村上春樹好きな人〜)に参加させていただきました。

    企画説明の中の「小説トラブルシューティング」のURLが間違っているようです(アクセスできません)。
    正しいURLは、
    https://kakuyomu.jp/works/16818093075666037277
    ——ですが、説明文の中のURLは、よく見ると、"works/"の前に"my/"が入ってしまっています(たぶん自分の編集用URL)。

    差し出がましいかもしれませんが、指摘させていただきます。

    よろしくお願いします。
  • 修正いたしました。ご指摘ありがとうございます。m(_ _)m
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