「虫、蟲」を含む小説

私は蝶だ。美しく人を惑わして人の間を飛び交って生きている。私は花だ。ただそこにあるだけで、惑わされた虫けらが擦り寄っては蜜を奪っていく。私は蜘蛛だ。誰を追うこともせず、ただ通りか…

【KAC20247】 お題『色』

　小学五年生の男の子オサムは、いつの間にか我が家にいついた不思議な女性五木さんに振り回されてばかり。 　お父さんもお母さんも知らない。僕の部屋にこっそり居着いた僕だけの秘密。 　…

モデルは夢の中に出てきた怪物です。

『小説家になろう』に投稿した物を二つに分けています。 あるところに平凡なサラリーマンがいた。普通に仕事をして、生きて、死ぬと思っていた。思っていたのだ。 だが、変化、変身は突…

俺、ヤマトは気がつくと暗い中学校の教室に居た。 窓の外は月一つが泳いでおり、星も見えない空。 ふと周りを見ると、他に七人の男女が俺と同じようにこの状況に戸惑っていた。 『お集…

かの高名なる虫愛づる姫君は、今日も都の草むらで虫を熱心に観察していらっしゃる。「蜂飼いの大臣」の二つ名を持つ父君と、静やかな母君は、そんな虫姫を見守り慈しんできた。 だが、今ま…

　そこにあるのは――絶望。 ※以前ブログで書いた作品に加筆修正した物です。