「律令」を含む小説

中大兄皇子と中臣鎌足による古代律令制度への政治改革、大化の改新。乙巳の変前夜から近江大津宮遷都までを辿る古代飛鳥の物語。 ――馬が足りない。兵が足りない。なにもかも、戦のための…

平安王朝末期。 都は物質的、精神的な頽廃を辿っており、王朝を整備していた律令は形骸化していた。そうした世情の中、二条通りに面した辻で怠惰を享受する放免何某は、自己の将来に黙々と悩…

天皇を頂点とする律令国家の中心である京の都。都に住まい、朝廷を運営する官僚の多くは貴族であるが、貴族に仕える多くの庶民もまた、都に暮らしていた――。 働き、泣き、笑い、飢え、争い…

瑞穂国の没落した武人貴族である老齢の梓弓行武は、若い頃の政争に敗れて中級職に据え置かれて３０年、瑞穂の国が草創期における剣と弓の時代から、安定した筆と紙の時代に移りつつある中、時…

妖の一種である我那秕（わなび）は、まれに神化し刹乎（さっか）となる者がいる一方で、悪霊と化してしまう者もいる。 これは、悪霊となった我那秕を祓い清める陰陽師・安倍劃讀（あべのか…

「ダメガミ」と呼ばれる転生を司る四人の女神たち。 　ヤラヌス、ドエミー、パステール、エイロ。 　みんな違ってみんなダメ。 　転生神なのに世界を救えない。 　転生神なのに転…

　私は、幼いころからずっと悪夢ばかり見ている。それが普通ではないと知ったのは最近のことだ。私は悪夢を終わらせるために、ありとあらゆる手を尽くした。それでも、今日も、悪夢が始まる―…

縄文人と弥生人の混血による倭人の誕生から8世紀初頭に成立した律令国家体制において日本人となるまでの古代史！ 自分が納得して読みたい日本古代史の本がほしいとの思いを込めて、倭人の誕…

「盗みってどれだけ重い罰が下るの？」「罰が軽くなる基準が分からない！」そんなことを思う人は、この日本に沢山いらっしゃいますでしょう。 そこで、現存する養老律を基にその内容を読み易…

　奈良時代に入り、国の枠組みがしっかりして、社会が安定すると、支配層は流血をともなう権力闘争を始めます。上が政治を顧みなくなると、下は私利私欲に走り、国の枠組みがおかしくなってゆ…

国家の法律の如きに、家族は裁けない ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 行政の判断 vs 犯罪者の法理、板挟みの司法 果たしてこの娘の国籍は消えてしまうのか！ ━━━━━━━…