「異種婚姻譚？」を含む小説

世は戦国時代末。弱き者は顧みられぬ。　 百姓は命が下れば武器を手に取り、足軽として戦地に駆り出される。 老人も鉄砲を持ち、女も戦のために働く。　 長い秋の夜……。

　婚約者の王子は私を裏切り、一月後に予定されていた結婚式を侯爵家の令嬢にすべて譲ることが決まった。 　絶望した私は自決する為に魔物を呼び出したのに、美しい魔術師が現れてしまう。…

～ただ、ささやかに生きて、ひっそりと死にたい～　そう願う少女がいた。 明治末期の帝都・東京。 手広く商売を広げる商家・三笠家の長女として生まれた絹子。 しかし、絹子の父・茂は婿…

その姫は、小鳥のように詞のない歌を歌う。鳴き真似のようだからと、人は彼女を空鳴き姫と呼ぶ。 森に隠れ住む「彼」は姫の歌声に惹かれて姿を現すが── 第3回こむら川小説大賞参加作品…

　今と変わらない遠い昔の話。たいせつな人の嫁入り。 　異類婚姻により紡がれた話々。

雨野川小説大賞参加作です。 テーマ：水　規約：1000字以内

　瀬戸内海のある町に住む女子高生・桧原 直は、岬にある神社の娘だ。 　今年の夏、家の巫役として神楽に臨む直は、従兄の尋巳と一緒にその練習に明け暮れる日々を過ごしていたのだが…………

俺、江本雄二は、今日高校を卒業する。だけどその前に、どうしてもアイツに話したい事がある。 ずっと、アイツの事を思っていた。俺だけが見る事の出来る、あの桜の木の精に、好きだって伝え…

1999年、世界は滅亡する。ノストラダムスの大予言が迫る世紀末、熊本県神瀬村に住む少女は、怪獣〈ヒドラ〉と出会う。 同時期、青年は日本古代史の謎〈空白の四世紀〉を探るべく、日本神…

人ではないものに執着された、人間という生き物たちの物語。 短～中編集です。

さくらの恋が死んだのは、冬の終わりのことだった。 うつくしく柔らかな悪夢の先。 さくらを呼び惑わすそのものは、古く立派な、桜の木のかたちをしている。 このおはなしは、百人一首…

　三年間の恋に失恋したその日、浅葱はうつくしい神に出会う。 　男神は囁いた。ならば、私を愛せば良い、と。 「……あなたを？」 「愛すことが叶えば。愛すると誓おう」 　恋を。したい…